今年も山梨ヌーボーまつりの行列について考えてみる in 2019

こんにちは!ミユ(@miyuwinomics)です。

11月3日・文化の日は、山梨ヌーボーの解禁日。

今年も日比谷公園の噴水広場で、山梨県産の新酒ワインを味わうイベント「山梨ヌーボーまつり」が開催されました。毎年数千人が来場する人気のイベントです。

毎年記事にしていますが、私はこのイベントでワインブースにできる行列を観察するという変な趣味・・・いえ、別の楽しみ方を持っています。

今年も行ってきましたので、イベントの様子とともにお伝えしたいと思います!

はじめに:山梨ヌーボーとは?

「山梨ヌーボー」は、山梨県産の甲州マスカット・ベーリーAを原料として、その年に同県内で造られたワインを指し、毎年11月3日に解禁されます。

つまり、デラウェアや巨峰など他のぶどうで造られたワインは山梨ヌーボーではありませんが、ヌーボーまつりでは甲州とベーリーA以外の新酒もたくさん出展されます。

下の写真はルミエールさんのミルズという稀少な黒ぶどうの新酒です。筆者も初見。上品な甘みを持つワインでした。こういった珍しいワインが出されるのもヌーボーまつりならではという感じです。それにしても写真がヘタ・・・。

なお、2019年は天候不良が続き、厳しい年だったそうです。

山梨ヌーボーまつり2019のシステム

イベントのシステムは毎年ほぼ同じですが、簡単に押さえておきます。

山梨県の34ワイナリー・63銘柄の新酒を楽しめるイベント

チケットは前売2200円当日2500円。増税後も変わらずです。当日券のブースは長蛇の列でした。

まずは受付で下記の参加セットをもらいます。

  • 試飲用のプラスチックグラス
  • 試飲チケット(10枚綴り)
  • パンフレット(出展ワインのリスト)
  • おつまみ

パンフレットで試飲するワインを探し、ワイナリーのブースに行って試飲チケット1枚でグラスの白い線(40cc)まで注いでもらいます。

今年は山梨県のワイナリー34社が参加し、63銘柄の新酒が提供されました。醸造家の方も多く来場されるので、直接お話を聞ける貴重な機会でもあります。

芝生広場を開放。ボトルやフードの販売も

イベントは10:30〜14:30までで入退場自由。噴水広場横の芝生広場が開放されるので、レジャーシートを敷いてピクニック気分で新酒を楽しむこともできます。

手前が芝生広場。奥の赤白テントがワインブース。

そのほか、

  • 出展ワインはボトルでも販売(数に限りあり)
  • 試飲チケットは買い足し可能
  • 山梨県産グルメなどのフードも販売

などなど、おひとり様もグループも、たくさん飲む人もそうでない人も、お客さんのニーズに合った楽しみ方ができる仕組みになっています。

私はここ数年は友人たちと集まって芝生広場でまったり飲んでいますが、今年は例年に比べて広場が混んでいた印象です。日本ワインの人気がじわじわと上がってきているのを感じます。

なお、チケットを買わなくても入場できますが、出展ワイン以外の酒類は持ち込み禁止となっています。

行列のできるワイナリー仮説

多くの人が来場する日比谷のヌーボーまつりでは、毎年ワイナリーのブースに試飲を待つお客さんの行列ができます。

行列の長さはワイナリーによって偏りがあり、2〜3名の場合もあれば、数十分待ちクラスの場合もあります。特に有名ワイナリーに集中しているわけでもなさそうです。

数年前のヌーボーまつりの際、行動経済学にハマり気味だった筆者は、「なぜ行列ができるのか?」を行動経済学的な視点で観察してみることにしました。ヒマですねー^ ^;

そして、パンフレットから下記いずれかの情報が読み取れるワインを出展するワイナリーのブースに行列ができるという仮説に行き着いたのです。

  • 販売価格が高い(オトク感)
  • 重口の赤(希少性)
  • スパークリング(天候要因)

詳しくは昨年の記事で書いていますので、よかったらご覧ください。

続・山梨ヌーボーまつりの行列について考えてみる in 2018
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今年も検証してみた(飲みながら)

画像は今年のパンフレット。ヨレててすみません・・・。商品名やワインのタイプ、ボトルの販売価格などが記載されています。日本ワインに詳しい人もそうでない人も、ほとんどの人はこの出展ワインリストを見て試飲するワインを選ぶものと思います。

当日の天気は曇りのち雨・最高気温18.9℃(tenki.jpより)。良く晴れて暑いくらいの例年に比べるとイマイチの天気でしたが、幸い雨は降らず、暑くも寒くもない快適な日でした。

イベント開始直後のショット。すでにすごい行列。

さて、今年も「行列のできるワイナリー仮説」は当たるのか?

個別に振り返ってみます。

販売価格が高い →◎

出展ワインの販売価格は、1500〜2000円前後が大半を占めます。どのワインも40ccの試飲に必要なチケットは1枚。より価格の高いワインを選ぶほうがオトクです。

今年最も販売価格が高かったのは、ドメーヌQさんのネオマスカット2700円。イベント開始早々から長蛇の列ができていました。

重口の赤 →◎

新酒イベントなので、重めの赤ワインは出展数が少なく、お客さんが集中する傾向があります。

フルボディは今年も塩山洋酒醸造さんのベリーアリカントのみ。

昨年まで、重めの赤は比較的イベントの中盤以降に行列が長くなるイメージがあったのですが、今年は塩山洋酒さんのブースには始めから長い行列ができていて、時間の経過とともにぐんぐん成長していました。そしてベリーアリカントが品切れになり、14時過ぎには行列がなくなっていました。

スパークリングワイン →○(ただし天候要因だけではない?)

例年に比べると天気が良くなかったので、今年はスパークリングにはそこまで集中しないだろうと予想していたのですが、まったくそんなことはありませんでした。スパークリング人気は根強いです。

スパークリングは複数のワイナリーが出展していますが、イベント開始前からどちらのブースにもかなり長い行列ができていました。

今年際立っていたのは、駒園ヴィンヤードさん(旧:五味葡萄酒さん)。甲州と巨峰の2種類のスパークリングを出展されていて、どのワイナリーに辿り着くのかわからないほど長い長い行列ができていました。

というわけで、今年も「行列のできるワイナリー仮説」は概ね当たっていました。

新たな発見・・・仮説に当てはまらない行列も

今年は「行列のできるワイナリー仮説」に当てはまらない一部のワイナリーのブースにも、コンスタンスにほどよい長さの行列ができていました。

比較的、雑誌やテレビなどのメディア露出がある複数のワイナリーさんです。

以前は必ずしも「有名=行列」ではなかったのですが、個々のワイナリーさんの固定ファンもじわじわと増えていそうです。また来年ちゃんと観察したいと思います。

画像は私の最後の一杯・塩山洋酒さんの甲州おりがらみ。行列がなくなったところですかさず。

まとめ

今年も山梨ヌーボーまつりの行列についてお伝えしました。

新たな傾向も見え、日本ワインの人気が上がってきているのを感じた2019年でした。

厳しい年と言われながらも、安定して美味しい山梨県の新酒ワイン。機会があればぜひ味わってみてください!

ヌーボーまつり、今週末(11月16日・17日)は甲府での開催です。お見逃しなく!

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ではではー

*「山梨ヌーボーまつり 2019」は、すでに終了しています。

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