テロワージュ南三陸 in 東京に行ってきた

こんにちは!ミユ(@miyuwinomics)です。

3月28日に銀座で開催された「テロワージュ南三陸 in 東京」に参加してきました。

東北の食とワインのツーリズムプロジェクト「テロワージュ東北」を東京で体験できる初の試み。

南三陸ワイナリーと秋保ワイナリーのワイン

テロワージュ東北って何??

という方にもぜひ知っていただきたいので、ちょっとレポートが遅くなりましたが、イベントの様子とともにお伝えしたいと思います!

テロワージュ東北とは?

「テロワージュ東北」は、東北の食とお酒のマリアージュを通して東北の文化を世界に発信しよう!というプロジェクトです。

発起人の宮城県・仙台秋保醸造所の毛利社長。

『テロワージュ』は、フランス語のterroir(テロワール=気候風土)marriage(マリアージュ=食とお酒のペアリング)を掛け合わせた、毛利さんによる造語です。

毛利さんは元々仙台で設計のお仕事をされていましたが、東日本大震災をきっかけに一念発起し、2015年に仙台からほど近い秋保温泉郷にワイナリーを設立して、ワインと食のツーリズムによる復興と地域活性化に取り組んでいらっしゃいます。

私は1年くらい前に都内のワインイベントで初めてお会いしたのですが、その柔らかなお人柄と地域振興への思いに共感し、以来何かと追っかけさせていただいてます。

ワインと食のツーリズム

ワインツーリズムといえば、国内でも山梨や長野、北海道、山形といった主要産地では、ワイナリー巡りのバスツアーやワインフェスなどのイベントがここ数年で増えてきています。実際に参加した方もいらっしゃるのではないでしょうか?

ワイン産地に観光客を誘致することで、周辺の飲食店や宿泊施設など、地域全体に経済効果が及び、地域のブランド力向上にも繋げられるビジネスモデルです。

テロワージュもワインツーリズムの一つと言えますが、他と一味違うのはマリアージュの要素が強い点でしょう。

例えば、食材の産地を訪問し、そのあとその食材とワインとのペアリングを楽しむなど。単にワインを楽しもう!というだけでなく、「地元の食材と一緒に」という部分にしっかりフォーカスが当たっています。

ワインを媒介に、漁業農業水産加工業といった第1次・第2次産業を活性化し、復興の力にする。

先日東北ヴァンダジェの記事で書いた「創造的復興」を実現しうる取り組みだと思います。

テロワージュは今後、「テロワージュ仙台」、「テロワージュ福島」のように、東北の各地域で増殖(?)していくようです。

で、今回は「テロワージュ南三陸」

南三陸町は、宮城県北東部の三陸沿岸にある人口約1万1000人(2019.3.1現在)の町です。

三陸沿岸といえば、わかめホヤサメ類などで全国に高いシェアを持つ、漁業が盛んな地域。

一方で、東日本大震災で甚大な被害を受けた地域でもあり、震災で加速した人口減少による各産業の担い手不足が大きな課題になっています。

ちなみに震災直前・2011年3月1日時点の南三陸町の人口は約1万7000人。震災から8年で人口が約35%減少したことになります。宮城県全体では2%程度の減少なので、数値的には深刻です。

そんな中、離農によって増加する耕作放棄地でワイン用ぶどうを栽培しワインを造ろう!と2017年に始動したのが、南三陸ワインプロジェクト

今は秋保ワイナリーさんで委託醸造していますが、2019年2月に南三陸ワイナリー株式会社として法人を設立し、来年2020年のワイナリー開設を目指します。

「テロワージュ南三陸 in 東京」では、南三陸ワイナリーさんの初ヴィンテージが、南三陸の食材を使った料理とともに振舞われました。

*宮城県および南三陸町の人口は、「宮城県推計人口(月報)」(宮城県公式ウェブサイト)を参照。

テロワージュ南三陸 in 東京の参加レポート

「テロワージュ南三陸 in 東京」は、南三陸の旬の食材のフルコースと、秋保ワイナリーさん、南三陸ワイナリーさんのワインのペアリングを楽しむことができる着席スタイルのワイン会です。

ワインはおかわりOKの実質飲み放題です。

会費は5000円

ちょっとあり得ません・・・。

宮城県と南三陸町の助成金を受けているため、この価格が実現できるそうです。

このようなリーズナブルな価格であれば、普段あまり日本ワインを飲まない方も参加しやすくてPRになりそうですね。

会場は、銀座の並木通り沿いにあるシェア型レストラン「re:Dine GINZA」。先月記事で書いた東北ヴァンダジェと同じ会場です。今回はディナーイベントとあってか、シックな雰囲気。

テロワージュ南三陸の会場の様子

定員100名には達しなかったそうですが、お客の立場ではちょうど良い規模感に思いました。スタッフさんの数からしても、満員だったらバッタバタだったのでは?という気がします。

私は1人だったので1名用のテーブル席に通されましたが、周りに1人参加の方が多く、急遽テーブルをくっつけてご一緒することになりました。参加のきっかけとして、SNSで情報を見て興味を持ったという方もいらっしゃいました。SNSの発信力ってすごいなーとつくづく思います。

19時過ぎ。南三陸ワイナリーの代表・佐々木さんの司会と、毛利さんのご挨拶で会がスタート。

乾杯は南三陸ワイナリーさんのデラウェアスパークリング 2017年

醸造責任者の正司さんによると、デラウェアの2017年は良いヴィンテージではなかったけど、スパークリングにしたら成功したのだそうです。

魚介がほしい!!

と思ったら、1品目に牡蠣が登場♪

宮城の食とワインのマリアージュ

ではどどーんと、当日のメニューをご紹介。

料理名は南三陸ワインプロジェクトさんのFacebookページから引用させていただきました。

1.【ミネラル】
牡蠣、トマト、ハーブ、花々
ワイン:デラウェア スパークリング(南三陸ワイナリー)

「ミネラル」と南三陸ワイナリーのデラウェアスパークリング

牡蠣は大ぶりで濃厚。

シャープなデラウェアスパークリングとぴったりです。

2.【土】
南三陸ネギ、鴨、トリュフ
ワイン:スチューベン ロゼ(秋保ワイナリー)

「土」と秋保ワイナリーのスチューベンロゼ

香ばしいお料理と、味わいのあるスチューベンのマリアージュ。

3.【春】
真蛸、菜の花、カラマンシー
筍、若芽、ムール貝
ワイン:デラウェア 白(南三陸ワイナリー)

「春」

たけのこ??

一瞬とまどいましたが、南三陸は山にも近く、山の幸も豊富なのだそうです。知りませんでした・・・。

4.【未来】
宮城サーモン、アスパラガス、マイクロリーフ
ワイン:デラウェア 白(南三陸ワイナリー)

「未来」

サーモンが肉厚で美味しかった・・・。

ワインは、南三陸ワイナリーの初ヴィンテージ・2018年のデラウェア。合わないわけがない。秋保ワイナリーさんの同じヴィンテージのデラウェアも飲み比べさせていただきました。

5.【UMAMI】
帆立貝、椎茸、ホヤ
ワイン:甲州 白(秋保ワイナリー)

「UMAMI」

待ってました、ホヤ!

合わせるのは意外な甲州。

6.【山から海へ】
牡蠣、椎茸、林檎、赤ワイン、有馬山椒
ワイン:マスカット・ベーリーA 赤(秋保ワイナリー)

「山から海へ」と秋保ワイナリーのマスカットベーリーA

牡蠣としいたけ。とっても美味しかったですが、マスカット・ベーリーAが結構しっかりしてるので、負けてしまったかも?

ちなみに写真右上にちらっと写っているのはカレー。フルコースには含まれていませんが、希望者に振舞われました。

7.【想い】
イバリコ豚、ちぢみほうれん草、シードル
ワイン:シードル 辛口(秋保ワイナリー)

「想い」

イベリコならぬ、イバリコ豚。

辛口のシードルでさっぱりといただきます。余らせておいたマスカットベーリーAとペアリングも良かったです。

8.【息吹】
苺、蕗の薹、ホワイトチョコ
ワイン:マスカット・ベーリーA ロゼ(秋保ワイナリー)

「息吹」と秋保ワイナリーのマスカットベーリーAロゼ

デザート。甘口のベーリーAと共に。

まとめ

テロワージュ東北とテロワージュ南三陸。

知らなかった方にも、少しでも興味を持っていただけたなら嬉しいです。

テロワージュの動向は、今後も伝えていきたいと思います。

「in 東京」イベントもぜひまたやっていただきたいです。

東北はどこらでも近い距離とは言えませんが、東京であれば仙台や福島なら新幹線で2時間あれば行けてしまうので、旅行の行き先に迷ったらぜひご検討を^ ^

かく言う筆者もGWに秋保ワイナリーさんを初訪問する予定なので、またレポートしたいと思います。

素晴らしい機会を提供してくださった秋保ワイナリーさんと、南三陸ワインプロジェクトさんのホームページはこちらから!

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